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CINEMA INDEX ・硫黄島からの手紙 ・コンタクト ・エニグマ ・日米アニメ・ワールドカップ ・海もの映画 ・良質なサスペンス ・12人の怒れる人々 ・SF映画の楽しみ方 ・ふたつの「泥の河」 ・「Kill Bill」見る? ・なつかシネマ |
■ふたつの「泥の河」 好きな邦画に「泥の河」がある。 1981年公開、原作は宮本輝の太宰治賞受賞の同名小説、小栗康平監督のデビュー作だ。出演は田村高廣、藤田弓子、加賀まりこ、殿山泰司、芦屋雁之助など芸達者揃い。 小学生の友情と大阪の人々の人情話だ、淡々としたストーリー展開で、その時代でも珍しいモノカラーの作品。今でもその情景が浮かんでくる。不必要なものがカットされていて、場面場面が象徴化されているようで、まるで劇場での芝居を見ていたような気にもなる。心が落ち着き、不思議な余韻を残してくれた。 実はこの映画のことを考えていて、芸人マルセ太郎さんを思い出したのだ。 マルセさんといえば、「サル芸」が思い出されるが、いつの間にか芸が変わっていた。 マルセさんの出し物は「スクリーンのない映画館」という独特なもので、マルセさんの視点で1本の映画を最初から最後まで語り尽くす一人話芸だ。私はTVで「泥の河」を拝見した。 一度見た映画を人から説明されてもなー、それも一見怖い顔をしたマルセさんからじゃと思いがちだが、とんでもない。マルセ太郎の世界が映画を包み込んで、こちらにドカーンとぶつかって来た。ぞくぞくした。ただただ感動です。 ラストで小学生の主人公が叫ぶ「きーっちゃん !、きーっちゃん !」という言葉はマルセさんのダミ声に変わって記憶されてしまった。 一度、生で拝見したいと思った。 しかし、その時既に肝臓ガンと闘いながらの舞台だった。 あれから、大分経っているのでどうしておられるのかと、googleさんにお尋ねしたところ、2001年1月にお亡くなりになっていました。 日本のボードビリアン「マルセ太郎」さん! 心よりご冥福をお祈りいたします。 マルセさんのサイトがあります。 www.salusalu.com/maruse/ ( このサイトの、マルセ太郎エッセイ「Be動詞」は必見です。) 撮られることが嫌いなマルセさんですが、「スクリーンのない映画館」の数ある演目の中で「泥の河」「生きる」「息子」の三つだけはビデオとして今でも販売しているそうです。まだ見てない方には是非お奨めします。もちろん映画もマルセさんも両方です。 映画で泣いて、マルセさんで又泣いてください。 |
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