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共生の意味 04/5/8

徹夜明けの早朝に、TVをつけると、対談番組にカイチュウ博士という方が出演していました。

カイチュウとは何と寄生虫のこと。本来ならここでチャンネルを切り替えるのですが、ボーッとしていてその元気もなく、ただ眺めていました。

その先生いわく、「カイチュウやサナダ虫は実にかわいいです。私は自分の体にサナダ虫を飼っていました。名前はヒロミちゃんです。サナダ虫は雌雄同体なので男でも女でも使えるヒロミちゃんと名づけました。ヒロミちゃんは三代目ですが私が暴飲暴食をしたため流産してしまいました。もっともサナダ虫の寿命は二年半ぐらいですけど、今の日本は清潔すぎて、サナダ虫が住みにくく、サナダ虫を見つけるのに苦労します。」

あまりにも次元の超えた事を淡々とお話しになる姿にスッカリ目が覚めて見入ってしまいました。

いきなりカイチュウと言われても、最近は死語に近い言葉ですよね。先生も寄生虫保有率が下がるにつれて医学会のなかでも肩身の狭い思いをしていたそうです。ところが、最近は有機農法野菜、海外駐在・海外旅行、ペットの輸入などの増加により日本から消えていた寄生虫被害が散見されているそうです。

自分のお腹に寄生虫を飼うのは、寄生虫学者の間ではそう珍しいことではないようで、サナダ虫よりもっと危険な虫をあえて飼っていた方もおられたようです。先生がサナダ虫のヒロミちゃんをお腹に買っている時は、健康で多少はダイエットにもなっていたそうです。

カイチュウやサナダ虫にとって人は宿主となり、彼らは基本的に宿主に対して悪さはしない。宿主の中でしか生きられない彼らが、自ら宿主を殺せばそれは自殺行為になってしまうから。逆に宿主である人の体を守っていると思われる事がある。その一つがアレルギー、日本人の寄生虫保有率が70%以上から0.2%以下に激減した事と、アトピーや花粉症などのアレルギー患者が急増した事に深い関係があるとの事。

言われてみれば最もな話で、クマノミとイソギンチャクのように見た目にかわいい共生は認めるが、カイチュウと人間の共生は気持ちが悪いからだめと言うのは、理屈に合わない気がします。共生とは、生きるための闘いの歴史の中から生まれた奇跡の妥協の産物だと思えるからです。

でも、カイチュウダイエットの代表者オペラ歌手マリア・カラスのようにペットのヒロミちゃんを飼うのはもう少し様子を見てからにします。

目黒寄生虫館:ここのサナダ虫を見て驚かないように

◆カイチュウ博士藤田紘一郎教授の著書は次の通り
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